まいごのおしらせをします
リーリエがミズキとの待ち合わせ場所に、だいぶ遅れてやってきたときには、ミズキは情けない顔をしていた。
「リーリエ!!」
「み、ミズキさん、あの・・・」
遅れてごめんなさい、と言おうとした彼女に、走り寄り、抱き着くミズキ。
「リーリエ!リーリエ!!」
涙さえ、浮かべて。へたり込んでも、リーリエに縋りつき、離そうとしない。
「どこに・・・どこかに、いっちゃったのかと・・・」
涙声で話す、リーリエは申し訳ない気持ちでいっぱいになる。こんなに心配してくれていたなんて。その反面、複雑な気持ちにもなるのだ。
リーリエの手を借り、立ち上がったミズキを、リーリエは優しく抱きしめる。
「ありがとう、ございます、ミズキさん」
それをミズキは、リーリエの存在を確かめるように、ぎゅ、と強く強く抱きしめ返すのだ。
どこにもいかないで、守ってあげるから、
なんて、言えないけれど。
この気持ちはなんなのか。
私の心が、迷子です。